【期待違反理論】風俗店員はすべからく雨の中で子犬を拾うヤンキーたれ!

コンサルタントの津森です。師走ですね。みなさん、お忙しい時期とは思いますが、少しだけお付き合いください。

世間から見た風俗業界の立ち位置

もう間もなく2019年も終わり、新しい年がはじまります。平成から令和に代わり、風俗業界にもさまざまな変化がありました。ここでも何度か書かせていただいていますが、オリンピックの動向や働き方改革、消費増税の影響など、いまだ不透明な部分も散見しています。今回はこうした大きな変化ではなく、あえて小さな変化に焦点を当てていこうと思います。

具体的には、元号が変わり、消費税が10%になった状況下で風俗業界の立ち位置にどのような変化があったのか、あるいはなかったのか、検証していきたいと思います。

まず今年話題になった映画に『天気の子』があります。ご覧になった方も多いかと思いますが、実はストーリーの序盤に、風俗を匂わす描写があります。

高収入を謳う某求人サイトの宣伝カーが出てきたり、ヒロインがスカウトマンらしき男性に風俗の勧誘を受け、あまつさえホテルに連れ込まれかけたり・・・結構、攻めた描写もありました。

興行収入140億円以上、観客動員数1,000万人突破の大ヒット作品で、突っ込んだ風俗業界のエピソードが使われるということは、それだけ風俗と言うものがポピュラーな存在になってきたことを意味します。

確かにある種の市民権を得たともいえるでしょう。ただし風俗業界の実状を正しく描いているとはいえません。まず年齢確認を疎かにして働かそうとすること自体ありえない、さらに半ば強引にホテルに連れ込もうとするあたり、まだまだ誤った風俗観が世間では根強いのかなと、思わざるを得ません。まぁ、宣伝カーのあたりはそのまんまでしたが。

ひとこと付け加えると、『天気の子』の作品自体を否定するつもりは毛頭ございません。世界観を説明するためのエピソードとして、また、わかりやすい社会の暗部として記号化された風俗イメージを利用することは、2時間と言う枠が決まっている映画において、理にかなった選択だと思います。

ただ、男性が風俗で遊ぶことに対して、極々当たり前のことと容認されてつつあると感じる反面、やはりまだ『風俗=悪』の図式も残っているんだと、あらためて実感させられました。

胸を張って声高に、風俗業界は清く正しく美しいと叫ぶつもりもありませんが、善とまではいえなくとも、悪でないのは確かです。少なくとも大手グループに関しては、他業種の企業とくらべてもホワイトなところが増えてきています。

まぁ、風俗業界のイメージアップってことに関しては、長期戦で挑むよりほかないでしょう。

期待違反理論の応用で好感度UP

実はここからが本題なのですが、イメージが芳しくないからこそ効果が期待できるコミュニケーションというものもあります。それが【期待違反理論】です。

簡単に言えばこういうことです。コミュニケーションの際に、人は相手がどのようにふるまうかを予測しています。ようするに相手になんらかの期待を抱いて行動するということです。相手が期待通りの反応を示したか、そうでなかったかが好感度に大きく影響するというものです。

期待通りだった状態をニュートラルとして、期待を逸脱した状態のとき、相手の好感度は激しく変動します。もちろんマイナスもありますが、振り幅がプラスに傾くケースも当然あります。

では、どんな場合に好感度の振り幅がプラスに傾き、印象が好転するのか?これは簡単です。最初の印象があまりよくない場合です。

ピンときたという方もいらっしゃるかもしれませんが、この【期待違反理論】は、いわゆるヤンキー理論と非常によく似ています。ちなみにヤンキー理論というのは、不良が雨の中で捨てられている子犬を拾ったり、歩道橋で立ち往生しているおばあさんの手を引いてあげたりすると、実態以上にいい人に思えてしまう現象を指した理論です。

マイナスからスタートすることの利点

ここで風俗業界のイメージアップに話を戻しましょう。風俗業界、あるいは風俗スタッフの印象って、まだまだ改善の余地があるという話をしましたが、この【期待違反理論】の法則に照らし合わせることで、社会的評価を簡単に高めることでできるのではないでしょうか。

さらには、社会的評価が高まれば消費者行動も促進され、風俗業界全体の活性化にもつながるのではないかと、取らぬタヌキの皮算用じゃないですが、欲張った読みを持っています。

この【期待違反理論】をどのように応用すれば、風俗業界のイメージアップにつながるのか。

あまり認めたくはないですが、世間一般の評価を素直に受け入れるなら、風俗業界の好感度はかなり低めでしょう。当然業界で働く人に対する印象も高くはないと思われます。しかし、だからこそチャンスと捉えることができます。

どんな仕事であっても同じことですが、納得のいかないこと、理不尽に思うこともあると思います。そんなときイライラせずに笑顔を絶やさない、親切丁寧を心がける…いつもやってる普通のことかもしれませんが、これだけでも「期待を裏切った行動」にあたります。

評価が高くないからこそ、接客あるいは女性対応に深い意味をもたせることができます。相手の行動が予想に反して好ましいと感じた場合、お客様や働く女性は、自身にとって有益な結果をもたらす相手であると認識するでしょう。つまり印象はマイナスからプラスへと一気に跳ね上がります。

逆に悪い行動をとるとどうなるか?考えるまでもありませんん。「やっぱりな…」となるだけです。当然印象が良くなることはないし、そればかりか悪いイメージはより深く刻まれてしまうでしょう。

一昔前の話になるかもしれませんが、一般の人が、例えば痴漢などの犯罪で捕まったとしても大きなニュースにはならないけれど、性産業に従事する人が同じ罪を犯すと大々的に報道されてしまうなんてことが囁かれていた時代もありました。

そのころと比べれば、風俗業界の社会的認知度も向上してきてはいると実感しています。しかし、あと一歩イメージアップにつなげるには、さらなる施策が必要かもしれません。【期待違反理論】などを戦略的に活用していく必要があるのではないかと感じています。

戦略的に活用とか、かっこつけた言い方してますが、ようするに愚直に真面目に働けばやがては認められる日がくるということなんですけどね。

【期待違反理論】を実践するのも、言ってしまえば草の根活動のようなものですが、こうした地道な努力を怠らないことこそが、風俗業界の明るい未来のために必要なんだと思います。

それでは、2020年もよろしくお願いします。

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