【人工知能は人工無能?】AIの現状を正しく把握してこそ活路は拓かれる

コンサルタントの岡田です。この記事は平成最後の日に書いています。

AIとそのビジネスに対する疑念

2015年後半ごろからでしょうか、人工知能が使われている製品の話題が増えてきました。しかし、実は2019年現在でも開発中のままというケースが珍しくありません。

24時間毎日学習させて、2年ほどで実用化する計画で投資を募ったものの、いまだ調整ばかりしているところもあるそうです。

AIに関するさまざまな噂話を小耳に挟んで、ふと思うのが彼らの言っているAIとは、人工知能ではなく人工無能なのではないかという懸念でした・・・

筆者は10代のころからソフトウェアにゆるく関わりを持ち続けていて、人工知能の概念は腑に落ちた感覚で理解しております。

長く業界にいると、あることないこと玉石混合の情報が入ってきます。

実際は人工無能なのに、あたかも人工知能だと歪曲した情報を流し、エンドユーザーや投資家に誤解を与えて、不誠実な儲け方をしているところもあるのではないかと、疑念を抱くことさえあります。

人工知能の真実

人工無能(エンジニア同士だと“人口知能もどき”と表現されることもあります)と人工知能の違いについてご説明しましょう。

bot(自動会話機能)で例えると、人工知能は事前言語を理解し、機械が思考して会話を進めていきます。

人工無能とは、こう聞かれたらこう答えるというパターンを、あらかじめ人間が考えて仕込んでいるものを指します。部分一致や先頭一致など(正規表現)を使って、言葉のゆらぎを吸収したり、要件をパターン化して返答します。

名目上の人工知能としてはそれで十分役割を果たせます。意識していないユーザーは、あたかも人工知能と会話している錯覚に陥るので違いを認識できません。

このような擬似的人工知能が氾濫するのも最初のうちだけだろうと思っていました。しかし、人工知能が巷に登場しだして5年以上たった今でも、言葉は悪いですが詐欺的な表現は消えていません。

もっともエンジニア同士で会話をする際に、相手が人工知能の実態を掴めているか否かの判断材料になるので、ある意味、この擬似的な人工知能が一般に認知されない状況は好都合とも言えますが・・・

もちろん人工知能を正しく認識して提供している事業者もいます。ただ、そういうところと付き合えば良いかというと、そうとも言い切れないのがむずかしいところです。

正確に人工知能を把握している企業は、簡単には情報を他者に提供しません。また、実装するとなると利用料金も高額になりがちです。

かといって人工知能をまったく活用しないというのも、ビジネスのチャンスを逃すことにつながります。

では、どうすべきか?

2019年現在の状況を鑑みると、きちんと人工無能であることを公表し、むやみに誇張せず誠実に仕様を説明してくれる事業者と組むのがベストでしょう。

将来的にはビジネスパートナーへ

風俗業界ではありませんが、実際に人工知能コンシェルジュが24時間体制で求人相談を受け付けるシステムを取り入れている転職斡旋業者もいます。

先端技術を取り入れている企業の社内会議でも、人工知能がテーマとしてたびたび取り上げられるそうです。チャットbotによる自動コミュニケーションは、今後さまざまなジャンルの事業で活用されることになると予測されるので、今はその対応に注力するという話も聞きました。

新事業なので、中には詐欺まがいの悪徳業者もいるでしょう。しかし、自分で要所を押さえて、上手に活用していければ、人工知能はビジネスの頼れるパートナーになり得る可能性を秘めています。

社会全般について述べてきましたが、風俗業界とて例外ではありません。人工知能のありようを正しく理解すること。また、現状を正確に把握し、ビジネスに結び付ける方策を考えていくこと。こうした先を見据えた事業展開の重要性は、今後さらに増していくでしょう。

AIを効果的に活用していく意味でも、“わかっているエンジニア”の需要がより高まることは間違いありません。

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