世間では「超人手不足」の様相に
こんにちは、コンサルタントの長谷川です。
厚生労働省が発表した7月の有効求人倍率は1.52倍となり、この数字はバブル期の最高値である1990年7月の1.46倍を超え、1974年2月以来43年5ケ月ぶりということです。このように、世間では「超人手不足」の様相ですが、今回の記事では風俗業界にスポットをあて、風俗店で働く男性社員・スタッフの求人・採用事情について考察したいと思います。
大手風俗グループと中小零細風俗店では歴然とした差が・・・
一口に「風俗業界」とはいっても、日本全国に展開している大手グループもありますし、2~3人の仲間うちではじめた零細デリヘル店もありその規模は様々です。1店舗だけであれば、自分と周りの友人や紹介だけでスタッフは足りるでしょうが、それが2店舗目、3店舗目となると、男性スタッフやドライバーの求人についても検討せざるを得ない状況となってきます。
なお、風俗店舗スタッフの募集については、一般的には高収入系男性求人媒体サイトにて求人募集を行うことになりますが、完全無料で掲載できるサイトもあれば、有料でないと掲載できない、または、無料掲載と有料掲載を選べる媒体もあります。例えば、同じ店舗の同じ求人内容であっても、掲載する媒体によって応募数や応募者の質も異なるので、データをとって試行錯誤を繰り返す必要があります。
また、応募数を決定的に左右するのは、給与・休暇・福利厚生に関する条件となります。ちなみに、現在の風俗業界に応募する求職者のトレンドとしては「業界未経験」、「休暇&福利厚生重視」、「給与は多ければ多いほどいいが、そこそこでも満足」という人材が多い印象です。ただ、現実的には、週休2日制・社会保険を導入している風俗店は大手グループに限定されているようですので、中小規模の店舗では同様の条件で勝負はできないでしょう。そのような事情もあるので、大手風俗グループと中小零細風俗店では、男性スタッフの応募数に歴然とした差が生まれています。
応募数の差が、更なる格差を生み出す
応募数が増えれば、風俗店としてはそれだけ採用する人材を「選べる」立場となるので、結果的により良い人材を採ることができ、これが店舗の好循環を生み出すことになります。どういうことかというと、
良い男性スタッフを採用 ⇒ 良いお客様対応(電話・メール・対面等でのやり取り) ⇒ 店舗のリピーター増加に繋がる
良い男性スタッフを採用 ⇒ 良い女性対応(面接・日々のフォローでのやり取り) ⇒ 女性在籍数増加に繋がる
良い男性スタッフを採用 ⇒ 良いスタッフ同士の人間関係が構築 ⇒ 他の社員・スタッフの定着に繋がる
いかがでしょうか?
どんなに沢山のお客様から問い合わせが来ようとも、どんなに素晴らしい女性が面接に来ようとも、どんなに将来性のある人材が入社しようとも、それを受け入れ、対応するのは、全て男性スタッフであるということです。つまり、男性スタッフの質が悪ければ、お客様は離れ、女性は入店せず、男性スタッフもすぐに退職する、という「負のサイクル」となってしまうということです。
したがって、良い男性スタッフを採用することができる風俗店は、より更に売上を伸ばすことができますし、店舗展開も可能となるでしょう。しかし、それとは逆の状況の風俗店の場合は、この「負のサイクル」から抜け出せずに、大手と中小規模の風俗店とで格差が生まれます。
最後に
以上、今回の記事では、風俗業界にスポットをあてて、風俗店で働く男性社員・スタッフの求人・採用事情についてご紹介しました。風俗業界とはいっても、大手グループや中小規模の風俗店では、求人にかける広告予算の大小はもちろんのこと、福利厚生・休暇制度でも差があるため、応募者人数、そして採用された人材の質にも大きな差があるようです。「超人手不足」の状態は、大手企業と中小企業との格差を益々広げていくことになりそうです。