風俗店におけるパワハラ対策(その1)

こんにちは コンサルタントの長谷川です。電通の高橋まつりさんの過労死事件などが発端となり、世間ではパワハラ問題が話題となっております。そこで今回は、風俗店におけるパワハラ対策について何回かに分けてご紹介したいと思います。

パワハラ(パワーハラスメント)とは?

さて「パワハラ」とは、一体どのようなことを指すのでしょうか。下記、厚生労働省管轄のサイトにて、パワハラの定義が掲載されております。

職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為

ここでいう「職場での優位性」というのは、一般的には上司から部下へのパワハラ、先輩から後輩へのパワハラだけを想像しがちですが、実は「職務上の地位」だけではなく、人間関係や専門知識、経験などの様々な優位性も含まれるので、例えば、職場の同僚同士間での嫌がらせであったり、さらには部下から上司に対するパワハラもパワハラ行為として認定される可能性があります。風俗店の現場でいうと、例えば、パソコンが得意でない先輩社員がいたとして、パソコンが得意な後輩社員がそれをネタに「仕事ができない先輩だ」「使い物にならない先輩だ」と店舗の社員や女性キャストに陰口をたたいているケースなども立派なパワハラ行為となり得るということです。

なぜパワハラ対策が必要なのか?

では、そもそもなぜパワハラ対策をしなければいけないのでしょうか。それはずばり、パワハラが横行する職場環境では社員・スタッフの離職率が高くなるからです。つまり、そこで働く従業員がドンドンと辞めていき、新入社員を採用してもザルのように誰も残らないという状況になってしまいます。新入社員・新人スタッフを採用するには、お金を払って求人広告を掲載し、面接の日程を調整し、実際に面接を実施しなければいけません。当たり前ですが、そこにはお金と時間と労力がかかっています。また、その新入社員・新人スタッフが一人前に働けるようになるまでには、既存の社員やスタッフが時間を割いて教育・指導をしなければなりません。例えば、風俗店の場合であれば、女性キャストの待機所やスタッフ事務所の清掃に始まり、お客様・キャストからの電話・メール対応、そして、キャストのシフト管理やフォロー、給与清算等の基本的な業務を習得するには、お店の規模にもよりますが未経験者の方で1~3ヶ月は必要となります。

入社して3ヶ月、ようやく基本業務を習得して現場の戦力になってきたと思っていた矢先、新入社員・新人スタッフがある日突然出社しない、いわゆる「飛んで」しまったら。それまでに費やしたお金・時間・労力は水の泡となります。「飛ぶ」原因・理由は様々あるでしょうが、その一つとして「パワハラ」がきっかけで辞めてしまう社員・スタッフも多いのは言うまでもありません。裏を返して言うならば、「パワハラ対策」を実施するだけで、この社員・スタッフにかけたお金・時間・労力が無駄にならずに済む可能性があるということです。

さて、今回の記事では、パワハラの定義と、パワハラ対策の必要性についてご紹介しました。次回以降は、風俗店における具体的なパワハラ対策についてご紹介したいと思います。

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