風俗店におけるパワハラ対策(その2)

風俗業界パワハラ対策_就業規則

こんにちは コンサルタントの長谷川です。前回の記事では、風俗店におけるパワハラ対策(その1)として、パワハラの定義と、パワハラ対策の必要性についてご紹介しました。今回は、具体的な風俗店におけるパワハラ対策についてご紹介をしたいと思います。

パワハラ対策とは?

まず、パワハラ対策を考える際に大切となるのは、パワハラが発生する前の段階で防ぐための「パワハラ予防策」と、実際にパワハラが発生してしまった後での対処法としての「パワハラ解決策」があると知ることです。この「パワハラ予防策」と「パワハラ解決策」を分けて考えることで、職場への実施・導入がスムーズとなります。

では、まずは「パワハラ予防策」についてご紹介しましょう。

パワハラ予防策「オーナーor店長からのメッセージ発信」

まず、パワハラを予防するためには、風俗店オーナーor店長自らが「パワハラは禁止すべきである」という強いメッセージをスタッフに示すことがはじめの第一歩となります。そして、なぜパワハラを防止しなければいけないのか、その理由についても明確にしておく必要があります。次に、パワハラを防止するための具体的な活動についても、早急に提示することが重要です。単なる号令だけでは、スタッフは何をどう気を付けなければいけないのかがよくわかりません。

また、役職が上のスタッフには、オーナー、または店長自らが個別に話をした方が良いでしょう。パワハラは決して役職が上から下に対してのみ行われてしまう訳ではありませんが、風俗業界の場合は、役職が上というのは、権限もあり、ポジション的にも力があるので、一般企業と比べてもパワハラが行われやすい傾向があるようです。

したがって、役職が上のスタッフには特にパワハラ防止のために対策を打っておく必要があります。なお、個別で話をする際には、単に「パワハラはダメ」だと伝えるのではなく、パワハラを防止することで、結果的に風俗店のスタッフが定着し、業務上のノウハウや経験を持つ人員が増えることで、結果的に役職が上のスタッフの業務的な負担が減るという具体的なメリットをしっかりと理解させることが重要です。

パワハラ予防策「ルールを決める」

次に、パワハラを予防するためには、違反者に関する罰則規定や処分内容をまとめた明確な「ルール」を決めることが効果的です。この「ルール」は、風俗店のスタッフにとってわかりやすく、また具体的な内容として下さい。

例えば、ルールに違反した際の罰則規定・処分内容としては、その程度によって、減給、出勤停止、降格などが考えられ、悪質なケースでは解雇ということも規定に設けておく必要もあるでしょう。なお、就業規則などにこの「ルール」を盛り込む場合には、事前に店舗スタッフへ就業規則の変更の目的や意義をしっかりと説明し、意見交換をすることが大切です。そして、実際に就業規則を変更した場合には、必ず店舗スタッフへ周知することをお忘れなく。

さて、今回の記事では、風俗店における具体的なパワハラ対策の一部として「パワハラの予防策」の一例をご紹介しました。次回もパワハラの予防策について更にご紹介していきます。

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